ゆでたまごを食べる度に
4月からカウンセリングを受け始めました。夫以外の人と話すのは新鮮です(笑)。
いつも通っている病院のカウンセラーさんなので、何かと安心です。
月に1~2度のペースで、のんびり続けられたらいいなと思います。
自分のことって、案外わかんないもんだなと思ったり。
そもそも「わかる」って何だろう、と青臭い疑問を抱いたり。
やっと本題に入りますが、「わかる」とか「理解する」というワード、
私の中では「茹で卵」とセットになっています。
10年以上前の話ですが、夫の仕事の都合で中国の上海に住んだことがありました。
中国語はわからないし、現地の人たちの行動は私の理解を超えてくる。
わっかんないな~、もう帰国したいな~と思いながらバスに乗っていると、
立っている私のすぐ前に座っていたオバサマが、鞄からタッパーを取り出した。お弁当らしい。
今はどうかわかりませんが、そのころは乗り物の中で飲食する人が割といた。
好奇心からチラ見すると、タッパーの中にはラップに包まれた卵らしきものが複数。
生卵?いや、茹でてある?いくつあるんだ?などと興味が沸き、目が離せなくなる。
オバサマは卵を1つ取り出して、片手で持ち、少し考える。
そして、私が握っている鉄の棒にむかって勢いよく2回打ち付けた。
カンカンと乾いた音が車内に響く。
その後オバサマは茹で卵の殻を丁寧に剥いて食べ始めた。
そのカンカンを聞いた時、「ああ、これはわかんないや」と心から思った。
言葉も文化も何もかも違う。私に彼女のことを理解するなんて出来ないと。
でも、それはそうとして、私は彼女に聞いてみたいと思った。
「おいしい?」とか「茹で卵好き?」とか。
それからは中国語をちょっと頑張った。もうほとんど忘れてしまったけど。
あの時、私が先にバスを降りたから、オバサマが残りの卵をどうしたのかもわからない。
そんな話を夫にしたら「話しかけたら卵1個くれたかもよ」と。
そっか、それは残念(笑)