乳がんステージ4、主婦の日常生活。たまにお茶を添えて。

乳がん→肺転移。オタク体質のお茶好き主婦。基本は寝ています。

先輩に謝りたい

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もう雨はしばらく降らなくていい…。今年はなんだかおかしいよ。

 

私の近況としては、抗がん剤を再開しまして、順調に下り坂。

来週まで持つかしら。ま、それは来週考えるとして。

 

前回のブログを書いていて、

土佐日記」ってどんな話だったかと今さら興味を覚え、

かと言って全部読む自信はなかったので、

田辺聖子先生の「古典まんだら・上」を図書館で借りました。

 

古典の有名作品を田辺先生が紹介しています。

https://www.shinchosha.co.jp/book/117529/

 

その目次に、

 

子を失った悲しみはいつまでもー土佐日記

 

と書いてある。

え?

 

読み進めてみると、

紀貫之は、国司として土佐に赴任した4年の間に同行した幼い娘を亡くした。

土佐日記はこの赴任が終わり、都に帰る時の様子を記したもの。

 

紀貫之」という人に対して、私はてっきり、

歌人としてスター街道を歩んだ人だと思い込んでいた。

ご本人の作品も、どこか朗らかな印象があったし。

 

才能があって、「古今和歌集」の選者など活躍したわりに、

藤原氏全盛時代ということもあり、官吏としての出世は遅かったのだとか。

ようやく土佐の国司になって、都に帰る時には60才を超えていた。

 

その帰途に起きた出来事を女性が書いたテイで仮名文字で書いた。

その中では繰り返し我が子の不在を嘆いている。

 

そうだったのか。

もしかして一般常識ですか?

知りませんでした。紀貫之先輩に謝りたい。

 

田辺聖子先生の古典解説、とてもわかりやすいです。

土佐日記の仮名文字使用についても、深い考察が添えられています。

 

お察しの通り私は古典に何の興味もなかった学生でした…。

でも、これなら読んだかもしれない。

っつか、もうちょっと勉強しとけよ自分!ブログで使うぞ。

 

 

田辺聖子」という作家は、ビッグネームすぎて手が出ないかもですが、

短編でも長編でもハズレなしだと思います。

私も膨大な作品の一部を読んだだけですが。

 

女のサガみたいなもの、男女関係の得体のしれなさ。

そういう重い部分をさりげなく、でも

「アンタも知ってるでしょ?」と突き付けてくる感じ。怖い。

 

 

歴史に残る作品には、読むべき価値があるのだと、

今ごろつくづく実感…。

ではまた古典の世界に戻ります。

 

※追記:田辺聖子先生について記事を書きました。

mainichi4.hatenablog.com